古事記冒頭十七柱の神は全て神文からの引用ですーやまと言葉の源2ーかんながらの道(随神の道)ー神社ができた頃の古代史と古代語19

弓前文書・神文(ゆまもんじょ・かみふみ)から採った古事記の神々

古事記という古典があります 。

文字で書かれている 文献としては、最も古い書物であると言われています。

つまり文字で書かれているものでは古事記が一番古い、とされています。

ところが、古事記の序文の中で、古事記以前に書かれたものがある、と古事記自身が語っているのです。

それが、ここで取り上げる弓前文書(ゆまもんじょ)という文書です。

その証拠は、古事記の一番初めに登場する17柱の全ての神々が、なんとその「弓前文書」中の「神文(かみふみ)」の中に 記(しる)されているからです。

全てですよ。

これはただ事ではありません。

偶然でもありません。

そんな偶然ありようがありません。

だから注目されるのです。

また注目しなければいけないでしょう。

アメノミナカヌシから始まってイザナギイザナミの神々の17柱が全てこの弓前文書の神文(かみふみ)と言われている文書の中に記されているのです。

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九州から大和政権を樹立した倭人天族

ここで言う弥生というのは弥生時代が始まった約2500年くらい前から主に九州の西北の地方さらには中国の東南地方そして南朝鮮の海の沿岸地方を拠点として、船で海上貿易で活躍していた倭人海族(わじんあまぞく)と呼ばれる人々が使っていた言葉なのです。

その頃に彼らはその機動力を活かして中国や朝鮮から主に米そして時代が降ってからは鉄を仕入れては、日本内地の縄文の人々を相手に今で言う貿易をしながら大いに繁栄していたグループです。

この倭人天族は、九州の五島列島や博多を拠点としてその海上の通路を確保し確立させたのは、中国の年代で言うと、魏(ぎ)の国が建国された紀元約130年頃です。

九州玄界灘

こうした倭人の物流組織から、例えば中国の洛東江水田にいた農民たちを当時の日本の玄関口となっていた福岡の玄界灘周辺とか瀬戸内海沿岸や大阪の淀川それから現在の奈良の大和川の流域まで集団を移住させて日本に農業をもたらしたのも彼ら天族なのです。

では彼らの使っていた弥生語がなぜそんなに大事なのかという話をします。

確かに弥生語は縄文語に比べてたったの8%なのに、その後日本を席巻し支配したのはこの8%しか占めていない弥生語を話す倭人海人族の人々だったからです。

事の起こりは、弥生人天族から仕入れて大いに助かっていた今の奈良県あたりを支配していた三輪一族が、やがて海人族から仕入れた物をもっと東の人々に横流しして儲けを企んで行くようになったことにありました。

大量に米や鉄を仕入れては横流しして莫大に儲ける、これに味をしめて一時は三輪一族は大いに栄えていましたが、やがて倭人の大君の知るところとなってしまったのです。

そこで、天族天族のおおきには、中津弓前(なかつゆま)一族と言う占い師にどうしたらいいかを占わせた結果、やはりこの際、海上貿易生活を止めて陸上に上がり、その三輪一族のいる後のヤマトを目指して 制圧する道を決断します。

これが世に言う神武東征(じんむとうせい)と言われるものですが、実際はハツクニシラススメラミコトと言われた崇神天皇による制圧であった、と思います。

こうして360年頃に今の奈良地方のヤマトに倭人天族による政権が誕生するのです

当然支配する側の言葉は大きな影響力を持っていますから、日本に徐々に定着していったというわけです。

出典:大神神社

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やまと言葉の要の言葉は弥生語です

そうして飛鳥・奈良時代になると、漢字の流入とともに渡来人の助けを借りて、かな交じり漢字の大和言葉が少しずつ整備され確立されていくようになったのです。

その後は皆さんよくご存じの大和言葉が日本語となって、万葉集や源氏物語のような日本語の成立となっていきます。

しかし、次のような言葉は、すべて、元々、弥生語です。

縄文語でも、渡来語でもありません。

あま、 くに、 とこ よ、 とこしえ、 きり( 霧)、 あめ、 くも( 雲)、 はれ( 晴れ)、 はる( 張る、 春)、 たね( 種)、 うみ、 やま、 かわ、 た( 田)、 いわ、 そら、 そこ( 底)、 つる ぎ、 や( 矢)、 あめ つ ち、 う ぶす な、 いな ず ま、 み ず、 もの、 こと( 事)、 あかり、 あかるい、 ひかる、 あ さ、 ひる、 よる、 とよ( 豊)、 とむ( 富む)、 い くる( 生 くる)、 なおる、 なし( 無し) な〜 そ、 たくさん、 たわわ、 たる( 足る)、 まわる、 つみ、 けがれ、 ま が ごと( 禍事)、 み そぎ、 はらえ、 きよめ、 のり( 法)、 うつる、 ねる( 寝る、 練る)、 ひふみ よい つ むななやことたる、 おお ひるめ むち、 おお なむ ち、 すさ のう、 ぴか( みか、 いか)、   ぷつ( ふつ)、 たける( 猛る) 等々 の 主要 日本語 は れっきとした 古代 弥生 語 で あり、 大和政権 を 形成 し て い た 人々 の 言語 で あっ て 韓国語 でも 中国語 でも あり ませ ん。

次回は、これ等のれっきとした 古代 弥生 語 を解説しながら「やまと言葉の源」を探る旅を続けてみたいと思います。

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